藤井聡太さん歴代最高連勝記録の28連勝をついに破り、プロデビューから約半年という短い期間で、29連勝という偉業を成し遂げましたね。
その後行われた竜王戦決勝トーナメントで敗れ公式戦初黒星。
公式戦最多連勝記録は「29」でストップしました。
現在の成績は、通算38勝4敗。勝率は90%です。
将棋界の通算成績を見てみますと、勝率の高い棋士で約70%、低い棋士で約40%前後です。
(あの羽生善治さんで勝率71%でした)
そう考えると、勝率90%は高いですね。
FXでも勝率90%はとても高い数値です。
では勝率は高ければ高いほどいいものなのか?
本日はFXの勝率について話したいと思います。
勝率は高ければ高いほどいいの?
FXにおいて藤井さんのように高い勝率をキープすることは不可能です。
藤井聡太さんも連勝中は以下のように仰っていました。
『いつかは負けるので、連勝記録に固執せず、一局に集中していきたい』
FXや将棋に限らず、どの世界も勝率100%というのはあり得ません。
FXは勝ったり負けたりを繰り返して資金を増やしていきます。
もちろん出来るだけ勝率が高いことに越したことはありません。
ですが勝率だけに注目するのではなく、どのような資金配分だったり、どのようなリスクを背負っているのか、これらを把握して総合的にみていきます。
例えば、勝率98%の手法があったとします。
ほぼ負けません。
その手法は一定の間隔でポジションを数十個仕掛けていくものだとします。
1つ目のポジションの2倍のロット数で2つ目のポジションを仕掛け、2つ目のポジションの2倍のロット数で3つ目のポジションを仕掛けます。
ポジションを仕掛ければ仕掛けるほど勝率は高くなっていきますが、全てロスカットした時は怖いですよね。
FXの世界は何があるかわかりません。
基本的にドル円相場などはレンジが多いので、上記のようなやり方でも稼げるのですが、時々トレンド相場が発生するので、その時はロスカットしてしまうかもしれませんね。
その波がわかる人なら使える手法だと思います。
勝率98%の手法ですが、全てのポジションで損が出てしまったら、1回でも負けてしまったら、恐らく資金は空になるでしょう。
あなたは1回負けたら資金が空になってしまう手法を使いたいと思いますか?
私は怖くて使えません。
このように勝率だけ注目しても意味はないのです。
大事なのは勝率とリスクのバランス
一番わかりやすい例を出しますね。
例えば勝率60%の手法だとします。
利益確定は20pips、ロスカットも20pips、ちょうど1対1の比率になっていますね。
10回トレードして6回勝つ手法なので、120pips獲得することが出来ます。
4回は負けるので、80pips減ることになります。
差し引くと40pips残りますよね。
120pips - 80pips = 40pips
1日1回くらいとして、1ヶ月30回トレードするなら単純計算3倍の120pips獲得できます。
あとはロット数を調整して、1回あたりのトレードの増減を5%くらいにしてみます。
最悪の状況を想定して、もし4連敗しても合計で20%の資金しか減りませんね。
毎月120pipsくらい取れるのであれば、6回は勝っているので、毎月30%資金が増えていきます。
このように勝率60%の手法でも利益確定、ロスカット、ロット数のバランスを調整すれば、素晴らしい手法になるのです。
ちなみに1対1という比率は基本中の基本なので、さほど難易度は高くありません。
逆に勝率30%の手法があったとしましょう。
勝率が50%以下なので、資金が増えていかないようなイメージですが、そんなことはありません。
利益確定は60pips、ロスカットは20pips、ちょうど3対1の比率になっていますね。
10回トレードして3回勝つ手法なので、180pips獲得することが出来ます。
7回は負けるので、140pips減ることになります。
差し引くと40pips残りますよね。
180pips - 140pips = 40pips
先ほどの勝率60%の1対1の比率の手法と全く同じ獲得pipsになりました。
このように一回利益確定になればロスカットの3倍増えるので、勝率が低くても問題ないのですね。
まとめ
今回お伝えしたかったことを改めて言うと勝率だけに注目しないでください。
世の中には様々な手法があります。
勝率、利益確定の幅、ロスカットの幅、ロット数、ポジションの数、全てをバランスよく見て、最も自分の性格やスタイルに合うトレード手法を選べば良いのです。
例えば、私の場合は利益確定とロスカットを同じ幅で設定する手法が一番性格に合います。
その理由は、ロスカットの3倍も含み益に耐えられないし、1対1のほうが難易度が低く、ストレスも貯まらないし、計算が楽だからです。
是非、今回の記事を参考にされて自分の手法を見直してみてくださいねd( ̄  ̄)