売買の方法を知ろう
MT4(メタトレーダー4)の操作に慣れ、チャートの見方もわかったら、次に行うのは売り買いの方法です。FXトレードでのやり取りでは様々な売買方法があり、MT4でも様々な注文を行うことが出来ます。
操作上の売買は、MT4の画面上に表示されているチャートを右クリックし、「注文発注」から行うか、気配値表示の売買したい通貨ペアを選択して右クリックから「新規注文」を選ぶことで売買できます。
通貨ペアとはお金の組み合わせを指しており、円と米ドルを売り買いする場合は、円と米ドルの通貨ペアとなります。米ドルとユーロ、円とユーロなども同様に通貨ペアとなります。利用する証券会社によって、お金の組み合わせである通貨ペアが何種類あるかが変わります。
MT4で気配値表示の通貨ペアから、あるいは表示中のチャートから「新規注文」を選ぶと、実際に売買の注文を出す段階に進みます。様々な方法がありますが、ここでは以下に記載する2つの基本となる売買方法について説明します。
- 成り行き注文
- 指値注文
他の注文方法として、逆指値注文など様々なものがありますが、基本となる2つを抑えることで、その発展系ともいえる注文方法についても理解し易くなります。
成り行き(なりゆき)注文とは
MT4に表示されているチャートを見ていて「今このタイミングで買いたい」あるいは「このタイミングで売りたい」という時に利用するのが成り行き注文になります。ここで買う、ここで売るが感覚的にわかりやすい売買方法です。
MT4の操作としては、「新規注文」をひらき、注文種類が「成行注文」になっていることを確認し、成行売りか、成行買いのボタンを押下することで売買注文が完了します。
成行注文のメリット
メリットとしては、ここで売ります!ここで買います!が明確なため、売買注文が必ず成立する点です。当たり前のように聞こえますが、これがとても重要な点になります。詳細は後述する指値注文で説明します。
メリットがある反面、デメリットも存在します。
成行注文のデメリット
為替の値動きが激しく上下に動いている場合、想定していたタイミングと違うところで成立し、思わぬ値での取引になり損をする。ということも考えられます。これは、成立するまでにタイムラグがあるからという理由です。
成り行き注文をテレビとリモコンの関係に例えると、リモコンでテレビの電源をONにしてから実際にテレビの映像と音声が表示されるまでには、ほんの少し時間がかかります。これがタイムラグです。リモコンで電源をONにする行為を成り行き注文だとすると、実際にテレビが付いた瞬間が売買成立のタイミングになります。
このわずかな時間の間で、いいシーンを見逃す可能性があるのと同様に、値動きが激しく想定とは違う値での売買になる可能性がある。ということになります。
デメリットとして話をしましたが、値動きがプラスに働く場合もあり、タイムラグがあるおかげでもっと安く買えた。もっと高値で売れた。そういう場面もあります。
指値(さしね)注文とは
MT4に表示されているチャートを見ていて「この価格になったら買いたい」あるいは「この価格になったら売りたい」という時に利用するのが指値注文になります。例えば米ドルが1ドル119円の場合に「120円になったら米ドルを売りたい」や「118円になったら米ドルを買いたい」という系統立てた売り買いに適している売買方法です。
MT4の操作としては、「新規注文」をひらき、注文種類が「指値注文」になっていることを確認し注文種別から、「buy limit」か「sell limit」を設定して注文を出します。これは、指定した値になったら買う。指定した値になったら売る。という注文になります。
指値注文のメリット
メリットとしては、成り行き注文と違い、指定した値で売買できるという点が上げられます。自分が指定した値での売買になるため、成り行き注文のように値動きが激しい場合でも想定した値で売買できます。
指値注文のデメリット
デメリットとしては、売買が成立しない可能性が挙げられます。もう少し値上がってから売るために売りの指値注文を入れていたと仮定した場合、その値に到達しない可能性があるためです。
例えると、あなたはハウス栽培のりんご農家だとします。ハウス栽培しているため、一時的な雨風には強く着実にりんごを育てることが出来ます。あなたは1個100円でりんごを売ります。しかし、その年が豊作でりんごの価格が98円から上には上がらないかもしれません。この場合、100円で売ります!と出しているあなたのりんごは98円より高いので、売れないことになります。
この場合、一時的な雨風が一時的な激しい値動きと言えます。100円で売りに出す行為が指値注文になります。そして、豊作の影響で売買が成立しないかもしれないデメリットと、確実に100円で提供できるメリットを持っています。
MT4における基本的な注文方法
以上をまとめると、MT4で利用出来る基本的な売買方法には、成り行き注文と指値注文があります。
それぞれのメリット、デメリットを理解した上で最適な注文方法を選ぶことが大切です。
今日は、MT4を用いたおさえるべき基本となる2つの売買方法についてでした。