インディケータとは?
インディケータとは、一般的に標識、計器、表示器、指針、指標などの意味を持つ英単語で、何かの状態や状況を知らせる簡素な表示要素の総称としてこの言葉が使われます。
FXに関してインディケーターというのは、
- チャートの動きを細かく多角的な面で視覚化すること
- 相場の動きを分析するための表示要素
としてこのインディケータを使います。
FXのインディケータには沢山種類があり、状況やトレードスタイルにより選択することができ、相場の動きをより分かりやすく把握することが出来ます。
ただ、インディケーターそれぞれにはメリットデメリットが存在します。
インジケーターだけでは勝ち続けることは難しいと言われていますが、正しい使い方や特徴を知る事で勝率と利益率は格段と上がります。
ぜひこの特徴を知ってトレードの精度を上げていきましょう!
インディケーターは2種類に分けられる
インディケータには遅行指標と先行指標に分けることができます。
遅行指標
遅行指標とは
景気の動きを示す各種の経済指標のうち、総体としての景気変動に遅れて変化するとみなされる経済指標(※コトバンクHPより引用)景気の転換点や局面の確認に利用される。
文字の通り遅れて形成される指標の事を言います。
日頃利用している移動平均線やボリンジャーバンドなどは、遅れて変化する遅行指標に分類されているのです。
例えば移動平均線の計算式でいうと、過去●日間の終値を●日で平均したものをビジュアル的に分かりやすく描写した線になります。そのため終値が確定しないと移動平均線は更新されないということになります。
遅行指標を使ったトレードルールの場合、このように遅れてインジケーターが表示されるため、ダマシに遭う可能性が高くなったり、エントリーのタイミングや決済のタイミングが遅くなる可能性も高くなるんですね。
つまり、これが遅行指標の弱点になります。
そして、遅行指標には大きくトレンド系とオシレーター系の2つにわけられます。
トレンド系
トレンド系のインディケーター(テクニカル指標)とは、トレンドを把握したりこれからの値動きを捉える為に使われます。現在トレンドが発生しているのか?上昇トレンドなのか?下降トレンドなのか?これらを判断するための要素として使われます。
代表的なインディケーターに、ボリンジャーバンド、移動平均線などがあります。
上昇トレンドの場合は、買い注文
下降トレンドの場合は、売り注文
といった順張りのエントリーの際に有効なインディケーターです。
※ボリンジャーバンド
オシレーター系
オシレーターとは振り子を意味します。基準になるポイントがあり、そこからどちらにどれだけ振るのか?その振り幅を指標にしたもので、現在の相場の買われすぎ・売られすぎを判断する時に使われます。
代表的なインディケーターに、RSIやストキャスティクスなどがあります。
売られ過ぎているようであれば、そろそろ上がると判断して買い注文
買われ過ぎているようであれば、そろそろ下がると判断して売り注文
といった逆張りのエントリーの際に有効です。
※RSI
では、遅行指標の反対の先行指標について。
先行指標
先行指標とは
景気変動に先行して変動する指標とあります。
これにはトレンドラインやレジスタンスラインやサポートラインなどの水平線、ピボットやフィボナッチリトレースメントがあります。
トレンドラインはラインで価格が反発する可能性があるポイントを先行して導きだせます。
サポートラインやレジスタンスラインなどの水平線も、水平線に値が到達すると抜けていくケースもありますが反発するなどの予測や、可能性を知ることができます。
価格の動きに先立ってポイントを予測することができるので先行指標となるわけです。
遅行指標と先行指標をうまく使う事がポイントです!
遅行指標だけではタイミングに遅れが生じたり、先行指標だけでも根拠に欠けたり。
それぞれの弱点があります。
しかし、この2つの情報を得る事でエントリーする為の情報の信憑性が高くなります。
例えば、
- 先行指標(トレンドライン)で反転を予測して、遅行指標(ボリンジャーバンド)で反転を確認してからエントリー
- 遅行指標(移動平均線)で相場の方向を決めて、先行指標(ピボット)でエントリーを探す
- 遅行指標(ボリンジャーバンド)や先行指標(水平線)が重複するポイントだけエントリーする
などなど、先行指標と遅行指標の組み合わせ方はたくさんありますが、使用しているインジケーターや手法が違っても基本的な考え方は変わりません。
先行指標は相場の予測などの相場の変化に強く、
遅行指標はトレンドや現在の相場の状況をはっきりと示してくれる
この両者を活かしてトレードの精度を上げていきましょう。
まとめ
インディケーターは先行指標と遅行指標の組み合わせで取引の精度を上げることが出来ます。
今使用しているインディケーターに偏りがあるようでしたら、下記を参考に取り入れてみてください。
- 先行指標
- レジスタンスライン
- サポートライン
- トレンドライン
- チャネルライン
- ピボット
- フィボナッチリトレースメント
- 遅行指標
- トレンド系:移動平均線
- トレンド系:ボリンジャーバンド
- オシレーター系:RSI
- オシレーター系:ストキャスティクス