みなさんも少なからず聞いたことがあるかもしれない「ダウ理論」
この基本的な使い方についてご紹介いたします。
名前の由来
そもそもダウ理論というのはアメリカのジャーナリスト・ダウ氏が、NY証券取引所での相場に関する記事を主に書いていました。
それが基に考えだされたテクニカル分析の理論です。
よく、経済ニュースでNYダウ平均株価など耳にしますよね。
それはダウ氏が設立したダウ・ジョーンズがニュースレターとして配布しているものなのです。
ダウ理論には6つの基本法則がある
まずダウ理論には6つの基本法則から成り立っています。
ダウ理論には6つの基本法則
1.市場すなわち為替レートはすべての情報を織り込む
2.トレンドには3種類ある
3.主要トレンドは3段階からなる
4.平均は相互に確認されなければならない
5.トレンドは出来高でも確認されなければならない
6.トレンドは、転換の明確なシグナルが出るまで継続する
「6つの基本原則、それは・・・・」なんていうと、ちょっと難しく感じられるかもしれませんが、ここではFX為替取引を行う上で、知っておきたい基本だけを分かり易く説明します。
この6つ中でどれが一番大切でどれを覚えておくべきかなんですが、それは最後の「6.トレンドは、転換の明確なシグナルが出るまで継続する」この部分が非常に大切になってきます。
トレンド転換の明確なシグナルとは?
トレンドには上昇トレンドと下降トレンドがあり、各トレンドの転換シグナルは、このようになります。

上昇トレンドの転換(終わり)シグナル
上昇トレンドの場合は直近の安値を下抜けた時にトレンド転換(上昇トレンドの終わり)

下降トレンドの転換(終わり)シグナル
下降トレンドの場合は直近の高値を上抜けた時にトレンド転換(下降トレンドの終わり)
ということは、このポイントを抜けない限りはトレンドが継続しているという見方をするんですね。

上昇トレンド
為替レートが直近安値を下回らず、直近高値を上回って上昇している状態
高値も安値も切り上がりながら高値を更新していきます。高値が更新されて安値が更新されないのが上昇トレンドになります。

下降トレンド
為替レートが直近安値を下回らず、直近高値を上回って上昇している状態
高値も安値も切り下がりながら安値を更新していきます。安値が更新されて高値が更新されないのが下降トレンドになります。
ダウ理論では、上昇および下降トレンドには「市場のノイズ」のような一時的な価格変動が存在すると見なされています。為替レートの変動が、ノイズなのか、それとも明確なトレンド転換なのかを判断するのは難しいところですが、その際にダウ理論が重視するのは直近の高値や安値です。
たとえば、ふと海を見ただけでは今が満ち潮なのか引き潮なのか分かりません。しかし、しばらく観察していて、波が以前届いた地点を次から次へと越えてくれば満ち潮(トレンド相場)と判断できます。反対に以前到達した地点まで届かなくなってくれば引き潮(トレンド転換)です。
ダウ理論のまとめ
- 上昇トレンド=為替レートが直近安値を下回らず、直近高値を上回って上昇している状態
- 下降トレンド=直近安値を下回り直近高値を上回らないまま下降している状態
- トレンド転換=直近高値・安値の更新状況が逆転したとき
上昇トレンド⇒転換⇒上昇トレンドの終わり
下降トレンド⇒転換⇒下降トレンドの終わり
以上が、ダウ理論によるトレンド継続の条件と転換の見分け方になります。