FreeTribe川瀬です。
この前、休日に歩いていたら英語で話しかけられました。
なんとかして応えたいと思ったのですが・・・中々、言葉が出てきませんでした(;一_一)
昔、駅前留学に通ってはいたんですけどね。
当時、会話で大切なことは『5W1H』と教わりました。
5W1H、覚えていますか?
- Who・・・誰が?
- What・・・何を?
- When・・・いつ?
- Where・・・どこで?
- Why・・・なぜ?
- How・・・どのように?
です。
英会話には欠かせない単語でしたよね。読んで字のごとく、相手に質問したい時や自分の悩みを解決したい時に使う単語です。
このように会話でも使うのですが、実は私たち自分自身に対してもこれらの質問を投げかけているのです。
例えば、
何か新しい事をする時には、何を(What?)したらいいか、を自分に質問しています。
何か問題が発生した時は、誰に(Who?)聞いたらいいか、を自分に質問しています。
私たちの思考は無意識的に、5W1Hのいずれかを問いかけて決断したり、解決したりしているのですが、5W1Hのどの質問をよくしているのか、人それぞれ特性があり違うのです。
得意な質問と不得意な質問がある
人には得意な質問と苦手な質問があることをご存知でしょうか?
得意な質問は自然と考えている質問で、無意識にしている質問です。
苦手な質問というのは、その質問によって動きが止まってしまう質問になります。
WHAT(何を?)について考えるのが得意な人
- 何をしたらいいか?
- 何を作るか?
という視点で物事を考える傾向にある方は、新しいアイデアを出すのが得意だったり、人とは違う発想力の持ち主だったりします。会議やミーティングでも、次から次へと新しいアイデアを出す人がいると思いますがこういった方は「What(何?)」について考え答えるのが得意な方です。
WHO(誰と?)について考えるのが得意な人
- 誰に聞いたら問題解決しそうか
- 誰にアドバイスをもらうといいか
- 誰と一緒に行うのがいいか
という人を視点に物事を考える傾向にある方は、人と関わることが好きな方や、社交的な方に多かったりします。何か問題が発生した時に「誰に相談したらいいかな?」と考え解決する人は「Who(誰?)」について考え答えるのが得意な方です。
WHEN(いつ?)WHERE(どこで?)について考えるのが得意な人
- いつ実行したらいいか
- 最適なタイミングは
- 最適な場所は
時間や場所を気にする傾向にある方は、場の空気を読むのが得意だったり、時代の流れを読むのが得意な方に多かったりします。
HOW(どうやって?)について考えるのが得意な人
- どうやったら解決するか
- どうやったら達成できるか
やり方を考える傾向にある方は、勉強熱心の方に多かったりします。知識やノウハウを習得して、自分で解決しようとする傾向にある方は「HOW(どうやって?)」について考え答えるのが得意な方です。
このように何か問題が起こった時に、自分がどういう思考で、どういう順番でそれを解決しようとしているかに焦点を当ててみると、自分の得意な質問が見えてきます。逆に、中々いい答えが導き出せずに解決できないときは、自分にとって苦手な質問を問いかけている可能性があります。
自分の得意不得意知っておくことで、問題の解決がスムーズになったり、苦手なものは人に任せるなどの判断ができるようになるでしょう。
ただ、今日お伝えしたいのはここではありません。
このように自分にとって得意な質問を知ることも大切なのですが、もっと大切な質問があるのです。
それがまだ出てきていない『WHY』です。
What(なに)に執着した会社の結末
アメリカは世界一の鉄道王国として君臨した時代があり、鉄道会社はアメリカ最大の企業でした。
- なぜ(Why)、人々は鉄道が必要なのか?
- なぜ(Why)、私たちは鉄道会社を作ったのか?
- 鉄道の役目は、人を快適に目的地に送り届けることである。
これを意識した鉄道会社はとてつもない成功を収めました。
しかし、成功を収めた鉄道会社は「Why」を意識し続けることを止めたのです。
鉄道会社は「What」だけに焦点を当てたのです。
鉄道会社の「What=鉄道で人を運ぶ」ということです。
Whatに焦点を当てた鉄道会社は、ありったけのお金を、線路や枕木、エンジン、駅舎につぎ込んでいったそうです。
そして21世紀になり、新しいテクノロジーがお目見えしました。
航空機です。
アメリカは国土が広いです。
あの広さを人が移動することを考えると、乗り心地とスピードが勝負のカギになります。
結局、アメリカでは飛行機は特別な乗り物ではなく、長距離移動の際には第一の選択肢となり、誰でも気軽に乗れるようになりました。やがて、大手鉄道会社の経営は上手く行かなくなっていったのです。
では、鉄道会社が衰退するのは必然的だったのでしょうか?
いえ、そんなことはないと思います。
もし、鉄道会社が
- 「なぜ(Why)、人は鉄道を利用するのか?」
- 「なぜ(Why)、私たち鉄道を世の中に広めたのか?」
- 「快適に人を移動する手段を提供するにはどうすればいいか?」
と常に考えていたのなら、違う未来もあったのではないでしょうか?
ひょっとすると、鉄道会社が航空会社をすべて所有していたなんて事になったかもしれません。
GoogleやAppleは“WHY”に基づいた行動をする
急成長している企業は、製品(What)が軸ではなく、理由(Why)を軸に動いています。
- 「なぜ(Why)、我々の会社はこの世にあるのか?」
- 「なぜ(why)、我々は世に広めたのか?」
- 「なぜ(why)、人々はこれを手に入れるのか」
Whyから始まり、その上で何をするのかを考えていきます。
急成長している企業の理由(Why)
我々は世界の人々を前進させるために。
■GOOGLE(グーグル):
世界の情報をまとめて、世界中どこでもアクセス可能で役にたつために。
■FACEBOOK(フェイスブック):
人々にシェアする力を提供することと世界がよりオープンにつながるために。
■NIKE(ナイキ):
すべてのスポーツ選手にひらめきと革新をもたらすために。
■AMAZON(アマゾン):
お客様がオンラインで購入したいものなんでも検索したり発見できるようにするために。
■STARBUCKS(スターバックス):
一度に一人のお客様、1つのカップ、ご近所に1つ、人間の精神にひらめきを与え育てるために。
■AIRBNB(エアビーアンドビー):
どこでも居場所があるために。
■Tesla(テスラ):
持続性のエネルギーの到来を加速するために。
私たちも“WHY”から始めてみる。
成長している企業が、Why(なぜ?)を考えることと同じように、私たち個人がwhy(なぜ?)を軸に考えたらどうなるでしょうか?
想像してみてください。
今、あなたは電車に乗っています。あなたの目の前の席には、お父さんと5歳くらいの女の子の親子が座っています。女の子は、さっきからずっと大きな声で泣き叫んでいます。隣に座っているお父さんは、娘の背中をさすっているだけで、何も注意はしません。
あなたはそれを見て何を思いますか?
(あなたのお答え・・・)
では、もうひとつ質問です。
もし女の子のお母さんがさっき病院で亡くなり、お父さんとその帰り道だった、
という事を知ったらどうでしょうか。
この事実を知る前と後とで、あなたの感じ方は何か変わりましたか?
(あなたのお答え・・・)
WHY(なぜ?)という質問は本質を見抜く力を養うこと
私は、WHY(なぜ?)を問いかけ続けるということは、物事の本質を見抜いて明確に理解することだと思っています。
“本質”が分かることで、相手への理解が深まったり、建設的な話し合いができたり、自分自身の成長に繋がると思うのです。
- 上司からの無茶な仕事の依頼に「なぜ?」を考えてみる。
- パートナーの浮気に「なぜ?」を考えてみる。
- 子供のいじめに「なぜ?」を考えてみる。
- なぜ、FXを習得したいのか?自分に問いかけてみる
- なぜ、お金が欲しいのか?自分に問いかけてみる
これらの「なぜ」を理解した上で、その次に、
- 何をしたらいいのか?
- 誰に聞いたらいいのか?
- どこに行けばいいのか?
- いつやるのがいいのか?
- どうやってやるのがいいのか?
自分に得意な質問を使って、ひとつずつ上に進んでいくのはいかがでしょうか。
人とのコミュニケーションにおいても、家庭においても、仕事においても
そして自分自身の事においても
1.Why
↓
2.What、When、Where、How、Who
こういう思考手順を用意しておくことで、行き先を見失わずに成長していけるのではないかと思います。